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3.いつからシニア?

うちの猫にはずっと健康で長生きして欲しい。そんな時に気になるのが高齢になった猫のことです。猫はいつからシニアなのでしょうか。シニアに適正な体重やキャットフードは。シニア世代の猫がいる飼い主が気をつけたいポイントを解説します。(講師:服部幸・東京猫医療センター院長 収録日:2021/1/20 動画21分52秒)
■講義目次
00:00 冒頭
00:42 猫の平均寿命
02:52 感染症について
04:06 SFTSについて
07:10 猫の平均寿命の推移
07:41 寿命が伸びている理由
10:12 品種による違いは?
13:59 いつからシニア?
15:43 猫の年齢と過体重・肥満の割合
17:04 シニア期のキャットフード
18:52 体重管理の必要性
20:55 まとめ


進行役:
「子猫・シニア 世代ごとの基礎知識を学ぶ」コースの3回目。いつからシニア?と題しましてシニア世代に気をつけたいことを学びます。それでは服部先生よろしくお願いします。

服部先生:
お願いします。この講義では、いつまで一緒にいられるか、どうやったらシニアなのか、シニアは何歳ぐらいからなのかということとか、シニアで気をつけて欲しいことを中心にお話をします。

まず、みなさん普段おうちで生活している猫ちゃんといつまで一緒にいられるのかっていうのはすごく気になるところだと思うんですね。猫の平均寿命を見ていこうと思います。猫の平均寿命は完全室内飼育であれば16.13歳、大体16歳ぐらいと思っていてください。完全室内飼育で16歳ということは、外に出るとどうなるのというと13歳ぐらいですね。これぐらいに差が出てきます。その差を計算すると大体2.5歳、2年半ですよね。2年半ぐらい外に出ると短くなってしまうよ、大きいですよね。猫の2.5歳というのは人間の2.5歳と感覚がだいぶ違います。後で年齢の換算表が出てきますが、人間で言うと大体10年ですね。人間だと10年寿命が短くなってしまう、それぐらいのイメージで持っていてください。

なぜ外に出てしまうと寿命は短くなってくるかということなんですけども、まず大きいのはけんかですよね。外に出るとどうしてもけんかしてしまいます。けんかをすると傷を負うというのももちろんなんですが、感染症になりやすくなります。例えば猫のエイズとかネコ白血病ウイルスみたいな、そういう治すことができない感染症になるリスクというのが増えますので、このあたりが寿命が短くなってしまう原因の一つかなと思います。

あとは、最近これは問題になっているケースなんですけども、冬場は猫が暖を取るために車のエンジンルームに入り込んだりするんです。そうすると、子猫がエンジンルームの中にいますが、このまま知らずにエンジンをかければ、当然巻き込まれてしまって猫が命を落としてしまいます。こういう事故は全国で多発しているんですね。
最近は「猫バンバンプロジェクト」という形で、車に乗る前にボンネットをドンドンとたたいて「今から車を動かすから、もしいたら逃げてね」という合図をしようね、そういうプロジェクトも始まっています。やっぱり外に出て、特に冬場なんか寒くて車のボンネットの中に入ってしまうという、こういう事例で命を落とすケースというのがやっぱりあります。

あとは問題になるのは、ノミなどの感染症ですね。寄生虫といってもいいんですけども。寄生虫も外に出ていればノミは絶対につきます。マダニもつきます。ノミやダニがついちゃうんです。ノミだったら別についたって平気じゃんと思うかもしれませんが、ノミというのは実はすごく怖いんですね。ノミがついたからといってすぐにどうこうではないんですが、ノミというのはいろんな病気を媒介します。ノミが寄生虫を持っていたりだとか、そういったことが出てくるんですね。ノミがついて、それは別にかゆいだけじゃんではなくて、ノミがいろんな病気を運んできますよ、というその辺でも病気になりやすくなります。

ノミよりももっと怖いのがこのマダニなんですね。なんとなく豆みたいなのが猫の皮膚に入っていると分かると思うんですが、これはダニではなく、マダニという動物です。じゅうたんとかカーペットとかにいる、ちっちゃいダニではなくて、マダニという動物です。指がなんとなく見えているのでなんとなくサイズ感が分かるかもしれませんが、小豆よりは大きいですね。
マダニが猫につくと何が問題かと言うと、人間に問題も出てくるんですね。ちょっと前、もうここ7、8年たまに新聞にも載る新しい病気があって、人間でも死者は実際には出ています。この「ダニ媒介の感染症で死者」と出ていますが、野外に生息しているこのマダニが、人間もしくは動物についてしまう、猫についてしまうと、この新しい感染症になっちゃうんですね。
猫の感染症の名前は SFTSと略されます。日本語で言うと重症熱性血小板減少症候群で、すごく長い名前なので、私たちも SFTSと呼びますけども。この感染症は非常に問題になっています。日本でも発生しています。西日本で発生しています。非常に重症で致死率が高いんですね。あのインフルエンザとか新型コロナの比じゃないぐらい致死率が高いです。
治療法もまだ分かっていないです。動物病院でも診断が難しい、診療が難しい。これは、人間にもうつりますが猫でもうつります。猫はめちゃくちゃ悪い病気で、ほぼほぼ100%亡くなってしまう病気。そもそも診断することも難しいし、治療することも全然できない新しい感染症なんですよね。 これは外に出ていて、この SFTSを持っているマダニに猫が刺されることでうつってしまいます。
なおかつ、この SFTSは人間にもうつります。人間でも死者がたくさん出ている怖い病気なんですね。そうすると動物病院に連れて行ったとしても 、SFTS が疑われる場合は獣医師さんもそのウイルスに感染して獣医師さんも死んじゃうかもしれないんですよね。非常に怖い病気で、私たちの動物病院の関係者の中では、このウイルスめちゃくちゃ怖いよねという形で、ここ数年、非常に話題になることが増えてきています。

このマダニを全国で調べていて、この SFTSを持っているかという研究をされた方がいるんですね。これを見ると、このピンクの都道府県がマダニからこのウイルスが見つかったという県なんですね。これを見ていただくと、もう北海道から沖縄までずっとあります。この水色のところは調査がされていないので、決していないというわけではないんですよね。マダニは空を飛んでいく動物ではありませんので、動物に寄生しながら広がっていきます。ということは、もう北海道から沖縄までいれば、ほぼ全国にいると思っていただいてもいいんじゃないかなと思うんです 。

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